葬儀を担当したお客様から
「葬儀のことは全く知識がなかったので、色々と教えてもらって助かりました」
と言ってもらえることがあります。

 

50代、60代の方でも葬儀について何もわからないという方はたくさんいます。

 

多くの人が会葬者として葬儀に参列したことはありますが、喪家になって葬儀を出すことは滅多にありません。

 

前もって葬儀の知識を付けることができればいいのですが、大切な家族の死など考えたくないので、中々準備もできません。

 

今回の記事では、いずれは葬儀を出す側になる人たちへ、これだけ知っておけば大丈夫、という情報をお伝えしたいと思います。

 

 

葬儀に決まりはない!

私も葬儀社に勤め始めた頃は、
「葬儀は宗教が関わることだし、決まりやしきたりが厳しいんだろうな」
と思っていました。

しかし実際はそんなことはありません。

 

代表的なものが同時初七日です。

>>同時初七日や式中初七日

 

 

初七日とは本来、故人が亡くなった7日後に遺族が再び集まり、僧侶に読経してもらう法要です。

 

しかし現在では8割くらいの家が葬儀と同じ日に初七日をしていて、僧侶もそれに納得しています。

 

なぜ、初七日を葬儀と同じ日にするようになったのかは諸説ありますが、有力なのは葬儀で親戚が集まるのに、初七日でまた集まるのは大変だから、という理由です。

 

現代人は忙しいですし、遠くの地域に移り住む人も多いので便宜を図って、葬儀と同じ日に初七日をするようになりました。

 

このように葬儀は「こうしなければいけない」という決まりはなく、故人や遺族の希望で作ることができます。

 

式の前後に故人の好きだった音楽を流したり、写真を集めてスライドショーを流したりもできますし、通夜を省略したり、僧侶を呼ばず遺族で手紙を奉読するという形もあります。

 

 

葬儀が発生する前に決めておきたいこと

以下のポイントを事前に決めておけば葬儀の負担は大きく減ります。

 

①誰を呼ぶのか

近しい親族だけで葬儀をするのか、一般の人にも声をかけるのかを決めておくだけで打ち合わせの進み具合が全く違います。

 

家族葬は親族以外は呼んではいけないとお思いの方もいますが、親族+親しかった友人の家族葬もあります。

 

ずっと疎遠になっていた親戚に葬儀の連絡をしなかったばかりに、葬儀が終わった後
「どうして連絡をくれなかったんだ!!」
と叱られることもあります。

 

葬儀の規模は人数によって変わるので、多くの人を呼ぶ程、費用は高くなります。ただ、多くの人が来れば香典もそれだけ集まるので実質的な負担は減ります。

 

「葬儀に誰を呼ぶのか」を決めれば葬儀の内容も決まってきます。親戚や会葬者をたくさん呼ぶのであれば、一般的な葬儀の形にしないと反感を買うことがあります。

 

近所の人に
「なんだか小さい祭壇ね~、これじゃあ故人が可哀想だわ」
と言われたり、親戚に
「通夜をしないなんてけしからん!ちゃんと通夜、葬儀をしてその後の法要もしっかりしろ!」
と言われることがあります。

 

たくさんの人を呼ぶと、その人達にも気を遣う必要があるので、遺族の希望は通りにくくなります。

 

特に、無宗教葬や直葬をする場合は周囲かから反感がないかを考えておく必要があります。

 

②予算を決めておく

予算の上限を決めておけば葬儀の打ち合わせは楽になります。

 

先ほどの「誰を呼ぶのか」というポイントも合わせて
「参列者は40人くらい、予算は80万円くらい」
という具合に考えておくといいと思います。

 

予算とは葬儀社に支払う費用だけでなく、お布施も含めた総額になります。

 

「人数」と「予算」さえ決まれば、葬儀の打ち合わせの8割は終わったようなものです。

 

 

③葬儀社と相談しておく

「葬儀に何人くらい呼んで、予算はいくらなのか」ということを決めても、それを実現できるかは葬儀社に聞いてみないとわかりません。

 

例えば、
「参列者100人くらいの葬儀を50万円でしたい」
と言われても実現するのは難しいです。

 

50万円の葬儀となると小さい式場しか使えませんし、100人分の会葬礼品を準備することも難しいです。

 

無理に実行すれば式場に参列者が入りきらず、会葬礼品もないという状況になってしまい、かえって遺族が恥をかいてしまいます。

 

一般的に、近しい家族だけの葬儀であっても総額で50万円はかかります。親族以外の人も呼ぶとなると100万円はないと不安です。

 

お客様の希望と葬儀社の事情が合わない場合は相談しながら調整していきます。

 

費用を抑えるためできることは色々あるので、相談していただければ様々な提案ができます。

>>葬儀費用は節約できます

>>葬儀費用を安く済ませるには

 

 

例えば、通夜式はせずに夜は遺族と故人でゆっくり過ごして、一般の会葬者には葬儀のみに来てもらうという方法もあります。

 

こうすれば式場使用料や通夜料理、通夜の分のお布施などを節約できるので10万円近く費用を抑えることができます。

 

大体の「人数」と「費用」を決めた後は、葬儀社のスタッフと相談しながら細かい部分を決めていきます。

 

 

いい意味で言いなりになる

葬儀のことが全くわからない人が喪主になっても、葬儀社のスタッフがその都度指示をするので、それに従っていただければスムーズに進みます。

 

下手に葬儀の知識がある人よりも、何もわからない人の方が素直に動いてくれるのでスタッフとしてもやりやすい面があります。

 

依頼した葬儀社を信頼して任せていただければ、遺族の方が心配することはなにもありません。

 

もっともこれは、依頼した葬儀社が良い葬儀社であった場合です。質の低い葬儀社は遺族にろくに説明もせず、式を進めようとすることがあります。

 

 

聞いた話では、遺族が葬儀の担当者に通夜の流れについて質問したところ、
「またまたぁ~それくらいご存じでしょ~?」
と笑いながら言った担当者がいるそうです。

 

葬儀社の質はピンキリなので、変な業者に依頼してしまうと遺族の負担が大きくなります。そして質の低い葬儀社ほど料金は高額な傾向にあります。

 

葬儀の準備について、極論すれば
「信頼できる葬儀社さえ見つけておけば大丈夫」
ということになります。

 

葬儀についてあれこれ悩むよりも、近所で良さそうな葬儀社を探す方がよっぽどためになります。