お金にシビアな時代ですから、葬儀の打ち合わせをする際にお客様から
「ここの葬儀社はどれくらい値引きしてくれるんですか?」
と聞かれることがあります。

 

中には、他の葬儀社の見積書を持ってこられて交渉する場合もあれば、
葬儀が終わったあとに、
「葬儀のときそっちの不手際があったから、その分値引きしろ」
と言われることもあります。

 

今回の記事では、葬儀料金を値引きすることはできるのかについてご紹介します。

 

葬儀で値引き交渉は難しい?

私がお客様と打ち合わせや事前相談をしている時に、値引き交渉をされたら
「申し訳ありませんがこれ以上の値引きはできません」
とお断りしています。

 

料金プランの中に既に割引額を含めているので、これ以上の割引はできないのです。

 

また、私の勤める葬儀社で値引きの権限を持っているのは、部長職以上の社員になります。

 

部長職以上の社員が打ち合わせをすることは滅多にないので、
値引きすることはほとんどありません。

 

 

費用を抑える方法

値引きはできませんが、お客様のご都合に応じて
葬儀にかかる費用を調整することは可能です。

 

棺や祭壇のランクを低い物にしたり、通夜礼品と会葬礼品のどちらかを
削ったり、お布施の安いお寺様をご紹介するなどして費用を調整することができます。

 

真面目に業務に取り組んでいる葬儀社では、
無理な値引き交渉をしなくても、臨機応変に対応することで
お客様の予算にあった葬儀を施行することが可能です。

 

 

値引き交渉にはあまり意味がない?

私が勤める葬儀社では値引き交渉はできませんが、値引き交渉ができる葬儀社もあります。

 

しかし、値引き額に注目して葬儀社を選ぶと失敗することがあるので注意が必要です。
例をあげてご説明します。

 

 

値引き交渉が不可能なA社と、可能なB社があります。

 

お父様の葬儀を考えている田中さんは、まずA社に行き見積もりを出してもらうと
総額80万円の見積書をもらうことができました。

 

田中さんはA社の明細書をもってB社に行き、担当者に
「あそこのA社はこんな見積もりを出してくれました。
おたくはどれくらいの料金で葬儀ができるんですか?」
と交渉しました。

 

仕事が欲しいB社は、本来であれば80万円は頂いている規模の葬儀なのを
割引して70万円で葬儀ができる、との見積もりを出しました。

 

田中さんは当然、B社に依頼することに決め、実際にお父様が亡くなった時は
B社に葬儀を依頼しました。

 

ここでBさんが遭遇するであろうトラブルはいくつか考えられます。
まず、棺や祭壇、霊柩車のグレードを勝手に落とされているというケースです。
棺や祭壇は普段目にするものではないので、こっそりグレードを落としても
中々気づかれるものではありません。

 

棺や祭壇は葬儀が終われば無くなるものなので、証拠も残らず、
お客様は後から文句を言うこともできません。

 

また、人件費を削減するために、その葬儀に携わるスタッフの人数を減らしていることもあります。

 

親族と会葬者の数によって、何人のスタッフが必要かというのは決まっていますが、
値引きした分の元を取るために、スタッフを少な目に配置しているケースです。

 

これではお客様に目が行き届かなくなり、進行に支障をきたすことも考えられます。

 

他にもありますが、葬儀の明細や仕組みは複雑なので、ごまかしがききます。

 

葬儀業界も不景気なので、ギリギリまで料金を下げて葬儀を施行しているところがほとんどです。

 

ギリギリのライン以上に値引きする業者は、
どこかで元を取るためのカラクリを用意しています。

 

無理な値引き交渉をしたばかりに、後悔の残る葬儀なってしまい、
「こんなことなら、値引きなしの最初の業者にすればよかった」
と後悔することもあります。

 

 

棺や祭壇のグレードを落としたり、不要なものを削るなどの要望は
どんどん仰っていただいて結構です。
しかし、無理な値引き交渉をすると逆に後悔することもあるので注意が必要です。

 

私個人の意見としては、簡単に値引きするような業者はあまり信用できません。
値引き交渉してきたお客様に値引きするということは、
交渉してこないお客様には必要以上の料金をとっている
ということになるからです。

 

値引きしてくれる業者=良い業者ではありません。

 

この価格ではどのくらいの規模の葬儀が妥当なのか、というのは
葬儀を何度も経験しないとわかりません。

 

予算内で満足のいく葬儀を施行するためにも、じっくりと葬儀について考え
葬儀社を選んでいただければと思います。