一人暮らしの方は、最期の時を一人で迎えられるケースもあります。

 

最近では、子供は東京や大阪で暮らしていて、実家には両親だけという家も多いです。老夫婦だけの家庭の場合、どちらかが先立つと残された人は一人になってしまいます。

 

高齢者の一人暮らしで、最期を一人で迎えられ、死後何日か経って発見される孤独死も最近増えている社会問題です。

 

孤独死の場合は、葬儀の流れが少し異なるので注意が必要です。

 

故人が一人暮らしで死後何日も発見されなかった場合

故人が一人暮らしでも、病院で亡くなったり、すぐに発見された場合は
通常の葬儀と同じ流れになります。

 

注意が必要なのは孤独死のケースです。孤独死の場合、遺体の第一発見者が警察に連絡します。

 

警察は死亡を確認すると、その場に専門の医師を呼んで検死を行い、死因を特定します。

 

遺体の腐敗が激しい場合や、死因をすぐに特定できない場合は遺体は一度、警察署へ運ばれることがあります。

 

警察から遺族へ連絡がいき、遺族は亡くなった現場か警察署に呼ばれます。

 

遺体が故人であることを確認した後、葬儀社へ連絡し、葬儀の依頼をしていただく流れになります。

 

孤独死で気を付けること

人間の遺体は亡くなった後、すぐに腐敗が始まります。特に夏場は腐敗のスピードが速く、遺体が感染症をもつこともあるので、遺体を発見しても絶対に触れないでください。

 

また、腐敗した遺体は強烈な臭いを放ちます。

 

孤独死のケースで葬儀を行った場合、棺のふたを閉めているのに臭いが外に漏れだすケースもあるので、状況によっては葬儀が行えず、火葬のみになることもあります。

 

葬儀を行う身寄りがいない場合

家族や親戚と疎遠になっていて、葬儀を出す人がおらず、遺体を引き取りにくる人もいない、というケースもあります。

 

そのようなケースでは、市区町村が遺体を引き取って火葬します。火葬した後のお骨は、永代供養を行っている寺院に引き取られます。

 

火葬や永代供養にかかる費用は市区町村が一旦、立て替えてくれます。

 

故人に遺産がある場合は、その遺産から火葬料や永代供養のお金を差し引き、遺産で足りない場合は、県が足りない分の金額を負担します。

 

死後の整理を家族以外に頼む場合

最近では、子供や孫に迷惑をかけたくないので、自分が死んだら葬式はしなくていい、という高齢の方が増えています。

 

中には、家族に一切の負担をかけたくないので、葬儀や死後の手続きを家族ではなく、専門家に依頼する人もいます。

 

死後事務委任契約は、弁護士、司法書士、行政書士と結ぶことができる契約で、生前に自分の葬儀や死後の手続きを依頼することができます。

 

死後事務委任契約では、遺体の引き取りから火葬、納骨だけでなく、公共サービスの解約、未払い費用の清算、戸籍の抹消手続き、年金の解約なども行ってくれます。

 

どこまでやってもらえるかは契約内容によりますが、死後に行う手続きはかなり多いので、すべて代行してもらうと、専門家に支払う費用は数十万円になります。

 

葬儀について話しておくことが大切です

故人が高齢で一人暮らしだった場合は、遺族の方もどんな葬儀にすればいいのか悩むことが多いです。

 

どんなお葬式にしたいのか細かく話しておく必要はありませんが、「葬儀は家族だけでいいから」などの言葉があるのとないのとでは大違いです。

 

また、故人が一人暮らしだと遺影に使う写真を探すのに手間取ったり、葬儀後の手続きで必要な書類がどこにあるのかわからなかったりして苦労します。

 

葬儀を考えないといけない年齢になってきたら、「どんな葬儀にするのか」、「大切な書類はどこにあるのか」などをご家族で話し合っていただければと思います。

 

そして可能であれば依頼する葬儀社を事前に選んでおいていただけると助かります。葬儀の事前相談は何年先の相談でも構いません。

 

葬儀社のスタッフに「どんな葬儀にするのか」を相談しておいていただければ、その情報をずっと保管しておけるので、いざ葬儀が発生した時に葬儀社も動きやすくなります。そして、葬儀の大枠や費用が決まっている分、遺族の方の負担も減ると思います。

 

現代の社会状況からして、一人暮らしの方が誰にも看取られず、最期を迎えるのは仕方ない部分もあるのかもしれません。

 

しかしやはり、最期の時や葬儀では大切な人たちに見送ってもらうのが一番なので、家族が協力して、孤独死を避けたいものです。